切迫早産や恥骨離開になってしまって
妊娠中や産後に安静期間があった方も
見えますよね。
「いっぱい動いて筋力つけてね」
って言われて退院したけど
その後半年経っても1年近く経っても
なかなか思ったように動けなくて
すごく苦労された経験のあるママも
多いんじゃないでしょうか?
長期安静で起こる廃用症候群
1週間の絶対安静で10〜15%くらい筋力が落ちる
という話もあるほど
実は体を全く動かさないと結構なペースで
筋力って落ちていきます。
- 筋萎縮(筋肉が痩せ衰える)
- 関節可動域が狭くなる(関節を動かす範囲が狭くなる)
他にも、骨が弱くなったり、心肺機能が衰えたり、
長期になればなるほど
体の機能って落ちてしまうので
これが、おじいちゃんおばあちゃんだと
退院前にリハビリが処方されるんですが
産後のママにはそういうのもなく
ホント普通に退院になっちゃいますよね。
ママは若いから「自分で頑張って」ってなるけど無理です
産後のママは20〜40歳代で
一般的に見たら確かに若いので
退院してから日常生活で動けば
体も自然に戻るって思われている気がします。
でもね、
長期安静によって起こる筋力低下は
重力に体が勝てないレベルの筋力低下なことが多いんです。
イラストの右のように
体を起こしておくことさえ難しい人にとっては
「重力でさえも負荷」なので
お尻あげ!とか
頭を起こして腹筋!とか
赤ちゃん抱っこしてスクワット!とかは
無理がありすぎます。
運動したことない人が
初めてジムに行って
いきなり上級者レベルで
ダンベルやるみたいな感じです。
何からしたらいいの?
筋力低下=か弱い人
って思われてしまっていることが
一般的な認識なので
筋トレを勧められちゃうんですが
これ、ちょっと危険。
安静期間があった人も最初はインナーマッスルから
重力に逆らって体を起こしておくのは
インナーマッスルの役割です。
産後はこのお腹の筋肉が妊娠中に
ビローンって伸ばされているので
支えられなくなっています。
外側の筋肉を無理に使おうとすると
姿勢がうまくキープできなくて
あちこち痛くなってしまうんです。
外側の筋肉も低負荷なものから
筋肉が弱ってるから
とにかく筋トレ!!!
って無理に負荷をかけるのは
体にとってはかなり無理があります。
- 座ったまま膝を伸ばす(体幹をおへそで支えてブラさずに)
- 座ったままもも上げをする(体幹をおへそで支えてブラさずに)
- 四つ這いで背骨をまっすぐにしておく
この辺だけでも
かなりきついんじゃないかと思います。
つまり…
赤ちゃんを抱っこしているだけでも
だいぶ負荷になってしまうんです。
赤ちゃんの抱っこもインナーマッスルを使って
インナーマッスルを整えるのは
電気的なものではなく
自分の意思で動かせるようになった方が
実用的だと考えています。
それは抱っこの時など
日常生活で体を使う時に
姿勢を整える力につながるからなんですよね。
「ここ意識して使ってね!」
って言われても
なかなかできないのは
そこを意識して使うっていう練習をしていないから。
「意識して使う」ことに結びつかないんです。
産後はやっぱり
自分の力で自分の体を使いこなせるように
まずは低負荷な状態から
一緒に練習していきましょう!!