ダイエット頑張らなきゃ。
って思うママさんとても多いですが
産後のぽっこりお腹は、ただ脂肪がついているだけではなく、
- 「腹直筋離開」がある
- 「骨盤底筋・腹横筋」が使えずお腹を突き出した姿勢になっている
という可能性があります。
いきなり負荷の強いエクササイズや
食事を抜くような無理なダイエットは
返って悪循環になることもあるので注意が必要です。
今回は産後の腹直筋離開についてお話していきます。
腹直筋離開とは?
腹直筋離開とは、腹直筋の真ん中にある線維(白線)が
左右に引き伸ばされてしまって
筋肉と筋肉の間が広がってしまっている状態のことです。
腹直筋離開はどのくらいの人に起こってるの?
妊婦さんの約6割
産後の方の約3割
にあると言われていますが
この数字はいろんな論文みるとそれぞれ違うので
まぁ約半数くらいの方にあるものだ
と捉えていただけたらと思います。
私は腹直筋離開??
腹筋のエクササイズのように
頭を起こした時に
お腹の隙間部分が2cmくらいあると
「腹直筋離開があるね」と評価しています。
たまに、私も腹直筋離開かも…!!と
心配そうな様子でご相談いただく方が見えますが、
見てみると隙間が1cmくらいの方もいらっしゃいます。
経産婦さんの場合
妊娠前のように隙間なくピタっとなることは
残念ながらなくて
1cmほど空いてしまうのが通常です。
なので、ここでの「腹直筋離開」の表記は
隙間が2cm以上の方のことをさしている
という前提で書いていきますね。
腹直筋離開が及ぼす影響は?
- お腹自体には痛みはありません
- いい姿勢を自分で保ちにくくなったり
- 骨盤底筋のトラブルが起こりやすかったり
- お腹の皮がだるだるのままだったり
- おへそが出たままだったり
- 食事をするとお腹がポコっと出てしまう
という部分に影響してくることが多いです。
ちょっと詳しく解説しますね。
腹直筋離開の機能面への影響
お腹の筋肉は腹直筋以外に
内側から腹横筋→内腹斜筋→外腹斜筋と
あと3つあるのですが、
これらは全部、この伸びてしまっている「白線」についています。
白線が伸びてしまうことで、
腹筋群全体が働きづらくなってしまい
お腹を安定して支えておくことが難しくなるのが特徴です。
特にインナーマッスルである腹横筋は
- 肋骨の動きを作る
- 背骨を安定させる
- 骨盤を安定させる
という役割があるので
そこがやりづらくなってしまうんですよね。
つまりどういうことかというと、
- 肋骨が浮いたようになる
- 呼吸が浅くなる
- 腰に負担がかかって痛くなる
- 骨盤がグラグラ不安定
- 骨盤底筋が働きづらくなる
- 尿もれ・恥骨痛・尾骨痛・仙腸関節痛
などになりやすくなることがあります。
が、これは全員に起こるものじゃありません。
腹直筋離開にも程度が色々あります。
- おへその周りだけの人
- みぞおちの方からおへその下まで離開がある人
- 離開はしてるけど白線のテンションを作ることができる人
では全く違うので
決して離開は幅だけで判断はできない
というのが機能的な部分ではとても大切です。
腹直筋離開の美容面への影響
でも一般的には美容的な部分の方が気になりますよね。
- おへそがずっと出てる
- お腹の皮がずっとダルダルのまま
- ご飯を食べるとお腹がポコっと出るのが気になる
これらは、白線部分のテンションを作ることが難しいために
起こっている症状とも言えます。
筋肉や白線が土台になってる上(表層)に
皮膚があるので
土台の白線の部分が落とし穴みたいに弱くなってると
その上の皮膚もたわんでしまうんですよね。
腹直筋離開はどんな人がなりやすいの?
- 経産婦さん
- 重たいものを持ち上げる回数が多い人(週20回以上だとリスク2倍)
- ものを持ち上げる動作時に息を止めてしまう人
(Werner&Dayan 2019)
っていうのが論文上言われている部分です。
重たいものと書いてありますが、
赤ちゃんを床から抱き上げる時も同じです。
「んんっ!」って息を止めて抱き上げていたりすると
それだけでもリスクとも言えるということですね….
腹直筋離開はどうしたら良くなる?
本来、産後のホルモンバランスが戻っていくのとともに
徐々にもとに戻っていく方が多いです。
ただこうやって一部の方には
離開が残ってる現状があるため
- 生活動作の中で気をつけることを見直したり
- 白線のテンションを保ちながらお腹を使う練習
などを
その人の状況に細かく合わせて
すすめていく必要があります。
人によって全く違うため
腹直筋離開にはこれさえやればOKとは
なかなか言いづらいので
ここはやはり専門家に相談するのが一番かなと思います。
産後のぽっこりお腹が全て脂肪なわけじゃない
産後の身体の変化は
通常の体重増加による体型変化とは
種類が異なるもの。
お腹は気になるのですが、
脂肪による体型の崩れではないこともあるので
実は色々注意が必要です。
- 食事を抜くようなダイエット法
- 走り込むような過剰な有酸素運動
- 頭を起こしたりひねるような腹筋運動
- プランク
まずは身体の内側から
ゆっくりと整えていきましょうーー!
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